CRE最前線!

2009/6/1 UP

第3回講座 リファイン建築とCRE戦略

Question

リファイン建築に長年取り組まれてこられた立場から、オフィスビルなどのCRE(企業不動産)のあり方についてどのようにお考えでしょうか。

Answer

これからの企業経営においてCREの有効活用が極めて重要になってくるだろうことについては、あらためて語ることもないだろうと思います。リファイン建築を実践してきた立場からいえば、老朽化したオフィスビルなどをリファインすれば、耐震補強したうえにローコストで新築同等に再生でき、一挙に不動産価値が増すことは間違いありません。また、周辺の状況や社会の変化にあわせてコンバージョンすることも可能です。さらに、先ほどらいお話をしてきたように、リファイン建築はCO2排出や産廃排出において地球環境に優しいところから、リファイン建築による再生手法を導入すれば企業のイメージアップにもつながると思います。

もう少し踏み込んでお話をすれば、従来からの再生対象建築物の評価は、確認申請や性能評価など公的な認可やいわゆるお墨付きなどによってなされていましたが、最近では、民間第三者機関による耐震グレードを示すPML(Probable Maximum Loss)値をもとにしたデューデリジェンス(適正投資価値調査)が、当該建築物の評価や、保険料の算定、不動産投資の判断材料として台頭してきました。私は、将来的にはさらに一歩進んで、デューデリジェンスなどで、現実の建物の状態に基づく、より精度の高い評価方法が求められるのではないかと考えています。つまり、建物性能のより高い精度での評価が求められるようになるということです。そうなってくると、現実の建物を実地に詳細に調査するリファイン建築の「建物の履歴書」(図参照)こそ、もっとも精度の高い建物性能の評価書になると考えています。

【図】家歴書
【図】家歴書
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リファイン建築では、対象となる建物の構造躯体の劣化度を調査するとともに、建物の履歴書ともいえる補修および補強の記録を作成します。この建物の履歴書を作成することが一般化していけば、現状の建物の遵法性の明確化、構造躯体の信頼性の明確化につながります。ひとつひとつの建物の履歴書が明らかになることによって、クリアで健全な市場を形成することができるようになります。さらに、その建物の履歴書をもとにした再生事業のバリエーションも増加することになります。つまり、リファイン建築による「建物の履歴書」がCRE戦略上おおきな価値をもつということです。

そして、リファイン建築でおこなわれる住みながら再生の手法が一般化すれば、ファンドなどの投資判断が確実かつ迅速になり、コンバージョンや都市再生が促進されることになります。また、オフィスビルなどを一部使いながら部分的なコンバージョンと減築を組み合わせるなど、再生事業のバリエーションも多様化・豊富化するでしょう。

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