CRE講座

2008/5/1 UP

第1回セミナー 自治体における財務及び資産マネジメントの現状

CREとは「Corporate Real Estate」の略である。直訳は「企業不動産」であり、「CRE戦略」とは企業が持つ不動産の管理手法を見直し、企業価値を向上させる経営戦略のことである。

たとえば、現在は工場として利用している複数の土地について、商業ビルなどの他の用途に転換した方がより多くの利益を生み出すのであれば、工場を集約・移転したうえで一部の用途を商業に転換する方が当該企業の経営にとって得策である。こうした発想は、地方交付税の削減や補助金の廃止等に直面している自治体にこそ効果的であると考えられる。

自治体がもっと資産の有効活用に着目することにより、コストを節約できる余地がまだあることに気づくのではないだろうか。資産活用に基づいた政策決定には、財産を管理する管財部門に加え、財政や企画部門も連携する必要がある。

自治体版「CRE」のCをPublicのPと読み替えて、資産に対する最大の成果を住民に還元する「PRE」を推進するべきである。「企業価値」に相当する「自治体価値」を最大化するため、自治体の意識と組織の改革が求められる。また、「PRE」を推進するためには、民間のノウハウを効果的に活用することが必要であり、かつ、公共と民間とのパートナーシップ(PPP)が不可欠となる。

本稿では、以上の問題意識に立ち、3回にわたって「PPP(官民パートナーシップ)の視点でみる自治体版CRE戦略の展開」のあり方について述べることとする。

1.地方財政を取り巻く現状

自治体財政はこれまで、起債の許可制度、地方交付税制度などに代表されるように、事実上、国の監督と保護の下で運営されてきた。しかし、地方財政制度は大きく転換しており、たとえば起債にあたっては国による許可制から協議制に移行しているほか、交付税制度についても地域性をきめ細かく配慮したこれまでの複雑な計算方式ではなく、人口と面積で簡便に決定する新型交付税制度が今年度から導入されている。

さらに、今年6月15日に成立した「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、①普通会計だけでなく、公営企業や公社・第三セクターなどまで監視対象を拡大すること、②単年度フローだけでなく、ストック面にも配慮した財政状況の判断指標を導入すること、③財政悪化を可能な限り早い段階で把握し、財政状態の改善に着手することなど、地方財政制度の改革が次々と打ち出されている。補助金、交付金が削減される一方で、税収の大きな伸びが期待できない中、自治体はこれまで以上に資金調達や財務マネジメントにおいて知恵を絞っていくことが求められる。

今後、自治体の財政力の格差は・新たな資金調達手法の導入や保有資産の有効活用は・今後、どのような方策が必要か
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