CRE講座

第1回講座「経営戦略に直結するCREの活用について」

[講師]石川 聡
【講師】 石川 聡
日本土地建物株式会社
CREコンサルティング部
上席コンサルタント
東京都立大学理学部卒業。日本土地建物に入社。
不動産鑑定士
グロービス経営大学院修了(MBA)。
不動産カウンセラー、日本証券アナリスト協会検定会員、
1級ファイナンシャル・プランニング技能士等の資格を持つ。
共著書『CRE戦略と企業経営』『ケースでわかる実践CRE戦略』
(東洋経済新報社)他。

1.不動産のリスクが顕在化 専門部署の設置が増加傾向に

CRE戦略とは、企業が保有する不動産を経営資源の一つと認識して企業価値の向上を目指すことが本質です。現実には、個別の不動産を活用することに目が行きがちですが、まずは経営戦略の立案が肝心です。

コア資産(本業に関わる不動産)とノンコア資産(非本業に関わる不動産)を明確に区別した上で、購入または売却などを検討します。個別の不動産を動かすのは戦略上の結果であり、これ自体がCRE戦略ではありません。

日本の企業が保有する資産の約36%は不動産です。この事実からもCRE戦略は、単なる活用や売却処分などの範囲にとどめることなく、経営戦略の一部分を構成する機能戦略として考えなければなりません。不動産を管理する部門だけでなく、財務部や事業部なども含めた全社的な姿勢で取り組む必要があるのです。

CREの現状と動向について見てみましょう。国土交通省「土地所有・利用状況に関する企業行動調査」(平成21年4月調査)によると、平成20年度においては未利用地のある企業は前年より約2%増加しました。未利用地となる前は工場や倉庫として利用していた割合が20%強。未利用地となった理由として約50%が売却を検討したが売却に至らなかったと回答しています。

未利用地を保有する企業の多くは、資産として継続保有しているというよりも、売れ残りによる遊休不動産を抱えているのが現状に近いといえます。このような状況は今後の変化していく会計制度(国際会計基準)で作成する財務諸表に多少の影響を与えるのではないかと考えています。

CRE専門部署の設置状況は、嬉しいことに毎年増加しています。資本金1億円以上の企業においては、60%を超えていることから、CRE戦略の重要性がだいぶ浸透してきたという実感はもっています。ただし、正しく現状分析を行い経営戦略の一部としてCRE戦略を機能させている企業は、それほど多くないのも事実です。

CREがここ数年で注目されてきた背景には、株主の要求や会計制度の変更などがあります。さらに経済が急激に変化するため不動産の価格が非常に読みづらくなり、リスクが顕在化してきたことも大きいでしょう。地価が下落傾向にあるため不動産を担保にした資金調達が難しくなる一方で、換金性も低くなっているからです。

これまで企業の経営戦略上、優先順位が低かったことは歪めないCRE戦略ですが、経営戦略の上位に位置づけて取り組む必要があるといえるのではないでしょうか。

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