CRE講座

2009/1/1 UP

第1回講座 会計基準のコンバージェンスが及ぼすCREへの影響

日本土地建物の石川です。本日のセミナーテーマは「会計コンバージェンスが及ぼすCREへの影響」です。先ほど、太田先生からコンバージェンスの話を、かなり詳しくしていただきましたので、私は、不動産を中心に、主に2つのテーマ、「投資不動産」と、「減損会計」について話をします。

最初に会計コンバージェンスのこれまでの流れを歴史的に遡ってみます。

減損会計は、その適用については2005年から始まっています。今回、棚卸資産についても強制低価法が適用されることになり、リース会計についても4月から適用されました。

投資不動産については日本の会計基準に今までなかった基準が導入されるということで、マスコミ等を含めていろいろなところで取り上げられています。

テーマのひとつ減損会計ですが、国際会計基準と日本の会計基準における「減損」の基準は異なっています。会計基準の変更に関しては、投資不動産のほうが新しい基準ということもあり、皆さんの関心が高いのですが、足元を見たときに、“何”に注目しなければならないかというと、事業用不動産に与える影響という点では、やはり「減損」は重要なテーマとなります。

御社がお持ちの不動産には、事業用不動産もあれば投資不動産もあるので、やはり一体として考えるべきである、ということを非常に強調したいところです。

会計基準は別ですが、あくまでも企業にとっての不動産は事業用不動産や投資不動産です。事業用不動産であったものが、時間が経過して使われなくなり遊休化することもあります。この場合、遊休化した不動産は投資不動産に該当しますので、当然ながらこれは行ったり来たりする可能性があるということです。

御社のCRE戦略を考える上では、常に不動産を一体として考えていかなければならない、ということがこれでお分かりいただけるかと思います。

会社が営む事業は、会社によって力の入れようが全て異なります。競合他社と同じような事業を営んでいても、その持つべき不動産は異なっていると思います。例えば「当社は販売にはすごく力を入れています。製造はまったく外部委託です」という会社もあれば、「いや、製造のところで日本一安いコストでつくっており、それによって競争優位を確保しています」という会社もあると思います。同じものを製造している会社ですが、事業の中身を見ると異なっている、ということがあるので、コアや、ノンコア不動産という定義も企業毎で違ってきます。

不動産を事業の中でどのように活用するのかということ、要するに不動産から一歩上の事業のレベルから不動産を見ていく、ということが非常に重要になってくると思います。

皆さんがコアだと思い込んでいる不動産が、実はコアでなかったりするという話はよくあります。例えば、製造業さんの場合、「いえ、工場として使っています。これは既に使っているのです」と言われますが、工場の稼働状況を見ると、3割、2割である場合、果たしてこれは本当に不動産を適切に活用していると言えるのでしょうか?

要するに、見かけ上は遊休化していない不動産も、実質的な価値面で見た場合には、遊休化しているという可能性があります。「コア資産の非効率」というものが、実は放置されているのではないでしょうか。

「コア資産の非効率」というものが、実は放置されているのではないでしょうか。

コアCRE vs ノンコアCRE

CRE戦略というのは、個別の不動産を見るというよりは、
・不動産の上でどんな事業をやっているのか? ということです。
・その事業がどういう状態になっていますか?
・その事業にとって必要な不動産はどれですか?
・では、それを適切に活用されていますか?
ということを、常に問題視していく、こうしたことが「CRE戦略」ではないかと思います。

次に、CREの区分とその基本対応策についてです。「御社で一番大事な不動産は何ですか?」と尋ねられた場合、やはり大事な不動産とは「事業用不動産」であると思います。

これに対しては、御社がその不動産を使ってされている事業のパフォーマンスと時価を適切なレベルに保っていくことが、今後の重要な課題になってくるのではないかと思います。使用価値と時価という概念が出てきましたが、まさに「比較してどのような状況になっているのか?」、「どういう位置付けであるのか?」ということを考えなければならず、御社の事業で不動産がどのように使われているのか、さらに不動産が適切に活用されているか否か、ということを常に見ていただきたいということです。

投資不動産・販売用不動産については、本当に自社でこうした種類の資産を持ち続ける必要があるのかどうかという問題があり、これは結局、資金をどこに使うかということなのです。つまり、御社で本当は必要ではない不動産を持ち続けることについて、どれだけの意味があるのか、ということを考えていただきたいのです。

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