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2010/9/15 UP

「賃貸等不動産の時価等の開示」への実務対応

2.開示の対象となる不動産

開示対象となるのは、棚卸資産に分類されている不動産以外のものであって、賃貸収益またはキャピタル・ゲインの獲得を目的として保有されている不動産とされている。例えば販売用不動産のように、棚卸資産に分類されている不動産は対象外である。また、物品の製造や販 売、サービスの提供、経営管理に使用されている場合は賃貸等不動産には含まれない(会計基準4項)。

賃貸等不動産は、貸借対照表上、通常、次の科目に含まれている(適用指針4項)。

  1. 1「有形固定資産」に計上されている土地、建物(建物附属設備を含む。以下同じ。)、構築物および建設仮勘定
  2. 2「無形固定資産」に計上されている借地権
  3. 3「投資その他の資産」に計上されている投資不動産

将来の使用が見込まれていない遊休不動産が開示対象とされている点に留意する必要がある。遊休不動産の場合、時価や収益が開示されることにより、投資家からのチェックが働くことになると考えられる。再利用の可能性を検討したうえで、将来の利用見込みのないものについては、早めの処分を検討する余地も生じうる。

なお、企業が将来の使用を見込んでいる遊休不動産は、その見込みに沿って、賃貸等不動産にあたるかどうか判断することとなる。また、遊休状態となってから間もない場合であって、将来の使用見込みを定めるために必要と考えられる期間にあるときには、これまでの使用状況等に照らして判断することが適当であると考えられるとされている点に留意が必要である(会計基準23項)。

3.開示内容

注記すべき事項は、次の4項目である(会計基準8項)。

【注記事項】

  1. 1賃貸等不動産の概要
  2. 2賃貸等不動産の貸借対照表計上額および期中における主な変動
  3. 3賃貸等不動産の当期末における時価およびその算定方法
  4. 4賃貸等不動産に関する損益

上記の開示事項のうち、2で貸借対照表計上額、3で時価が注記されるため、賃貸等不動産の含み損益が確認できることになる。

また、4で賃貸等不動産に関する損益を開示しなければならないとされている。賃貸収益と賃貸原価が明らかになることにより、採算の状況も明らかになる。遊休不動産の場合に、賃貸収益がゼロとして開示されることに抵抗感が生じるものと思われるが、開示の方法として「管理状況等に応じて、注記事項を用途別、地域別等に区分して開示することができる。」とされているため、一定のグルーピングをして開示する企業が多くなるものと予想される。

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