CRE講座

2009/8/1 UP

第2回セミナー コンバージェンスの最新動向

1.はじめに

本連載の第1回では、IASBの発足に至るまでの国際会計基準のこれまでの歴史と日本の動きを見てきた。第2回では、コンバージェンスの最新動向について取り上げたい。EUが2005年にIFRSをEU域内上場企業の連結財務諸表に義務づけることとしたが、それによってその後におけるコンバージェンスの動向に変化が生じたといってよい。主に米国の方針転換に至るまでの状況について解説することとする。なお、本稿の意見にわたる部分は、筆者の私見であることをお断りしておきたい。

2.EU域内企業への強制適用とコンバージェンスに与えた影響

IASBが発足したのは2001年であるが、その当時は経済先進国が中心となって、各国が協力してコンバージェンスを進めていくという方向性であったかと思われる。米国、英国、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本の8ヵ国(8ヵ国を合わせてリエゾン国という)が中心となり、各国の会計基準設定主体が協力関係のもとコンバージェンスを進めるという対応が行われていた。少なくともEUがEU域内上場企業にIFRSの適用を義務化するまでは、その流れであったといえる。

ところが、2005年にEUがEU域内の上場企業の連結財務諸表にIFRSを義務化したことによって、この流れに変化が生じたと考えられる。それによってEU加盟国である英国、ドイツ、フランスがIFRSを採用することは当然として、オーストラリアとニュージーランドまでもがIFRSを採用することを表明したのである。その結果、米国、カナダおよび日本の3ヵ国は、IFRSの採用を表明していない国として位置づけられることになった。経済先進国との協力関係のもとでコンバージェンスを進めるという戦略に転機が訪れたという見方ができる。

このような情勢の中で、EU域内においてEU以外の国の企業が資金調達を図るうえで、IFRSによらない会計基準をどこまで認めるのかという点が議論されるようになり、欧州証券規制当局委員会(CESR)から2005年夏に、同等性評価に関する報告書が公表された。また、2007年12月には、欧州証券規制当局委員会(CESR)は、米国基準、日本基準および中国基準の同等性に関する助言案を公表している。

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