CRE講座

2008/12/1 UP

第2回セミナー コンバージェンスの最新動向

1.典型的な匿名組合スキームにおける検討

前回に引き続き、今回は、以下において、私募による不動産流動化スキームとして一般に想定される所謂GK-TKスキーム(「GK」とは会社法に定める合同会社を指し、「TK」とは商法に定める匿名組合契約を指す。)を例として、金商法上特に留意すべき諸規制について検討する。

図:GK-TKスキーム

(1)SPCが行う自己募集

前回解説の通り、営業者であるSPCが投資家に対しTK出資持分の自己募集を行う場合、SPCについて第二種金融商品取引業者としての登録が必要となる(金商法第2条第2項第5号、第2条第8項第7号ヘ、第28条第2項第1号、第29条)。しかし、各種登録要件を鑑みると、ペーパーカンパニーであるSPCが現実問題としてこれら要件を満たすことは一般に困難であると考えられる。

よって、GK-TKスキームにおいて、TK出資持分の自己募集による資金調達を企図する場合には、一般に金商法上の第二種金融商品取引業者への登録を要さない形でのスキーム作りが模索されることになるが、その方法論として、具体的に以下の方法が想定される。

①第三者への委託

SPCがTK出資持分の取得勧誘行為について第二種金融商品取引業を行う他の金融商品取引業者に委託する場合には、原則として第二種金融商品取引業の登録を行うことなく、TK出資持分の自己募集が可能となる(パブリックコメント回答P58 103~109)。

②適格機関投資家等特例業務とする方法

SPCが当該自己募集について、後述の適格機関投資家等特例業務に該当する場合には、第二種金融商品取引業としての登録は不要となり、同業務としての一定の届出のみで足りる(金商法第63条第1項第1号及び第2項)。

(2)SPCが行う自己運用

一般的なGK-TKスキームにおける当該不動産信託受益権による自己運用行為は原則として投資運用業に該当し、SPCについて投資運用業者としての登録が必要となる(金商法第2条第2項第5号、第2条第8項第15号、第28条第4項第3号、第29条)。さらに、投資対象が不動産信託受益権であることから、不動産関連特定投資運用業に該当し、SPCについて総合不動産投資顧問業への登録等が必要となる(金融商品取引業者等に関する内閣府令(以下、「金商業等内閣府令」という。)第7条第7号、第13条第5号、第49条第5号)。しかし、各種登録要件を鑑みると、ペーパーカンパニーであるSPCが現実問題としてこれら要件を満たすことは一般に困難であると考えられる。

よって、GK-TKスキームにおいて、TK出資持分を通した資金調達及び当該調達資金での不動産信託受益権への投資を企図する場合には、一般に金商法上投資運用業者等への登録を要さない形でのスキーム作りが模索されることになるが、その方法論として、具体的に以下の方法が想定される。

①自己運用権限を第三者に委託する方法

SPCが不動産信託受益権運用にかかる権限を、投資一任契約をもって投資運用業者(及び総合不動産投資顧問業者等)に委託し、その他一定の要件を満たす場合には、SPCの投資運用業者等への登録を要しない(金融商品取引法施行令(以下、「金商法施行令」という。)第1条の8の3第1項第4号、金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令(以下、「定義府令」という。)第16条第1項第10号)。

②適格機関投資家等特例業務とする方法

SPCが当該自己募集について、後述の適格機関投資家等特例業務に該当する場合には、投資運用業としての登録等は不要となり、同業務としての一定の届出のみで足りる(金商法第63条第1項第2号)。

③二層構造ファンドを利用する方法

(1)、(2)の他、親ファンドと子ファンドの二層構造とすることにより、投資運用業登録を免除されるケースがある(定義府令第16条第1項第11号)。

(3)適格機関投資家等特例業務

ここにいう適格機関投資家等特例業務とは、一定の届出を前提として、集団投資スキーム持分を有する者が適格機関投資家等に限定される等一定の要件を満たす場合に行う自己募集又は自己運用にかかる行為をいう(金商法第63条第1項)。以下、当該一定の要件について簡単に示す。

表:適格機関投資家等特例業務の要件
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